大阪初日の攻防

東京ドーム大会の前哨戦シリーズとは言え、さすがビックマッチ!どの試合にも見るべきものがありましたね。

ジュニアの存在感が…

第1試合となってしまったIWGPジュニアヘビータイトルマッチの前哨戦。

チャンピオンとしての風格が出てきたデスペラード。体格も相まって重厚感が出てきたように思えるが、ロビーがどうしても存在感を含めて”軽い”。

デスペラードの勝利は間違いないとしても、どこまで盛り上げることができるのか?外人相手と言うこともあってか、デスペラードの舌戦もなかなか冴えない。

そして、バックステージコメントで自ら言っているが、SHOにとっても次の対戦につなげる重要な前哨戦。デスペラードも「SHOどうした!」と敢えてけしかける。ロビーのパートナーとして出場している手前、あまり勝手なことはできないのかもしれないが、勝敗に関わらない程度にもっと存在感をアピールしても良いのでは?お行儀よくしていたら対戦の順番は回ってこない。

棚橋・石井のエールの交換

名古屋でのスペシャルシングルマッチの前哨戦にも関わらず、対戦相手との絡みよりも味方同士のはずの棚橋と石井の絡みの方が気になってしまう(笑)。

石井が3人から攻撃を受けている時に、割って入って代わりにKENTAの蹴りを受ける棚橋。「オマエには借りは残さない」と言わんばかりに棚橋をサポートする場面を見せる石井。この二人のやり取りが刺激的過ぎて、お互いの対戦相手とのぶつかり合いがむしろ希薄に感じられてしまう。

この状況には、さすがに空気を読まないYOSHI-HASHIも痺れたことでしょう(笑)。自分だったら対戦相手よりもこの二人のバランスをどうとっていくかの方に全神経を集中しそうです。

それでも元「チームここから」の棚橋とYOSHI-HASHIは抜群の連携を見せ、最後はハイフライフローで締め。一緒に勝ち名乗りを受けない石井は一人でスタスタ先に帰る。

そんなやり取りを見せられたKENTAやEVILは、同じようなムーブの繰り返しでイマイチ存在感が無い。石井を潰すために組んだカードならEVILはもっとエグい攻撃を見せても良いのでは?

そして、このスペシャルシングルマッチで対戦する4人の中で、もしかしたら誰かが東京ドームのメインに立つことがあるかもしれない、ある意味要注目のカード。

この日も柴田の話が出ていましたが、こちらも何かが起こるのか!?対戦としてはベルトも絡まない比較的平凡なカードにも関わらず、この、何か綱渡りを彷彿させるような状況が面白いですね。

ツアーオブジアイランドの汎用性の高さ

ジェフ・コブがまた技のレパートリーを増やしてきましたね。

後ろから走ってくる後藤を捕まえてからのツアーオブジアイランド。ジェフ・コブが初めてG1に参戦した時のそれは、相手をロープに振って、帰ってきたところを捕まえるのが唯一の技の入り方でしたが、ロープにしがみつけば技が発動しないと言う大きな欠点がありました。

今年のジェフ・コブは色んな入り方でツアーオブジアイランドを披露。この汎用性の高さは内藤のディスティーノを彷彿させます。どんな形でも相手が向かって来さえすればカウンターで入れるこの必殺技は対戦相手にとっては脅威でしょう。

あとはコリエンド式ディスティーノのように自分から向かっていくパターンがあれば完璧ですね。ドーム大会はもちろん、今年のG1ではジェフ・コブの大活躍が見られそうです。

その一方で、あまり元気が無いオカダ。コンディションの高さが売りだった脅威の若者も、度重なる激戦で故障が多くなって来てしまったのでしょうか。個人的にはオカダを応援する日はおそらく来ないと思っていますが、それでもこの人が強くないと新日本プロレスは寂しいです。

評価が日に日に高まっているジェフ・コブから完勝して、オカダが遂に復活の狼煙をあげられるのかに注目したいですね。

本間がどこまで食い下がれるか?

飯伏が出場できず、急遽代役として登場の本間。マスターワト同様、自身をアピールする千載一遇のチャンス。

しかしながら、試合内容はチャンピオンの元気ハツラツさだけが目立つ凡戦以下の戦いとなってしまいました。

とは言え、挑戦者として、何も失うものの無いものとして精一杯のチャレンジ精神をぶつけていった本間。このノリにノッテいるチャンピオンに土を付けることは難しいが、何か一矢報いて欲しいと願うばかり。

残り2戦も諦めることなく向かっていってくれることでしょう。

激闘ではあったけどシナリオ感が…

セミとメインの2試合はIWGPタッグタイトルマッチの前哨戦となるスペシャルシングルマッチ。

試合する前から分かっていたものの、セミのグラウンドの攻防が、それでも期待をはるかに超える戦いで度肝を抜かれました。

最終的にはダブルフォールで引き分け。今までの全試合をみた訳では無いですが、40年プロレスを見てきた中でも見たことの無い裁定でした。もしこれが昔にも出来たのなら、何の脈略もなく場外に連れていって両者リングアウトで引き分けって言う結末を毎回見させられずに済んでいたのに(笑)。

ただ、そのことを分かりやすくするために、序盤に丸め込み合戦の中でダブルフォールを見せていた二人。この二人の勝敗を敢えて決めないための高度な演出なのだろうと理解していますが、ダブルフォールは最後の1発だけの方が「えっ!えっ!えっ!」って言う意外性があって面白かったように思います。

それにしても、ザックは相変わらずドラゴンスクリューの受け身が下手過ぎて怖い(笑)。

そしてこのセミを受けてのメイン。内藤 vs タイチの二人攻防は”のらりくらり”も”バチバチ”も両方できて面白いことは分かっていたものの、さすがに対戦回数が多過ぎてマンネリ感が出ちゃうのかなぁと心配していました。セミに食われてしまうので無いかと。

でもそんなことは全然心配する必要もなく、むしろその予想も上を行かれてしまった大激闘でした!

随所に見せる相撲リスペクトムーブと四天王プロレスムーブでタイチの気迫が最高潮に達し、それを受け止め、さらに大技を返していく内藤。

ただ、最後の天翔十字鳳は綺麗に決まり過ぎたかな、と言う感じはしてしまいました。

それでもこの二人の激闘が色褪せるものでは無く、玉虫色では無い完全決着でプロレスの爽快感を存分に味わうことができました。

とは言え、このタッグタイトルマッチの前のスペシャルシングルマッチと言う手法は、どちらかが一方的に負けて終わる訳には行かないので、どうしてもシナリオ感が出てしまう。そしてスペシャルシングルマッチの結果で本戦であるタイトルマッチの結果が何となく想定できてしまうことに難がありますよね。その辺りを今回どう出していくのか?新日本プロレスの手腕に注目ですね。

さてこの4連戦。まだ初日が終わったばかりだと言うのにこの面白さ!残り3戦に何が起こるのか?今からワクワクが止まりませんね!

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