いよいよ今週末に開催されるIWGPジュニアヘビー級タイトルマッチ！
今さらですが(笑)、新日本プロレス公式YouTubeと新日本プロレスワールドで放映されているエル・デスペラードと石森太二、両選手のスペシャル・インタビューが秀逸ですね。
二人が本音を淡々と語る
煽りVみたいなものも、もちろん盛り上がって良いのですが、静かな環境でお互いが内面を曝け出して淡々と語るスタイルって言うのは、結構難しいと思います。
語り手の”軽さ”が如実に現れてしまうんですよね…。昔のIWGPタイトルマッチ前のオカダのインタビューとかがそうでした。派手な演出が無い分、語り方と言葉にダイレクトにフォーカスが当たってしまう。
あまり喋りが上手く無いと思われる石森も、朴訥な喋り方がかえって言葉に重みがあって良かったですが、やはりデスペラードのインタビューの方が、シンプルな言葉に力強さがあり、またシンプルが故に言葉に重みがありましたね。（もうほとんどの方が見ていると思いますが…）
ヒロムを称える潔さ
このインタビューの主旨を考えると、本来話す必要が無かったデスペラードのヒロム評。「暫定王座」の話が出てしまったのでその流れであったにせよ、常に心のどこかにあるのでしょうか。
「凱旋帰国してブアーって上がっていった時に身に沁みてわかった」は本当に正直な言葉でしょう。
デスペラードが凱旋帰国した時は、今の様子からは想像もつかないベビー寄りのマスクマンで、当時IWGPジュニア王者だった飯伏に黒い薔薇をプレゼントするところからスタート。ほとんど喋らないので当時は何をやりたいのか伝わってこず、ライガーやタイガーマスクにバックステージコメントでめちゃめちゃ批判されてました。凱旋帰国後の動きとしては大失敗だったように記憶しています。
※当時の様子を↓の記事で書いています。
題名を見た時に「えっ？」と思った人は多いかもしれません。どう言う組み合わせなのかと。ケニーに引きずられてBullet Club側に見られたこともありましたが、Golden☆Starとして、いつもキラキラに輝いている飯伏幸太と、鈴木[…]
そして凱旋帰国のことだけでなく、デスペラードはヒロムの考え方についても賞賛しています。
ああ、コイツは俺には全くできなかったことをやる。俺が考えてもいなかった夢を語る。(中略)何にも考えてなかった。ああ、俺はなんて小さいんだろうって思ってしまった。そう言う意味ではアイツは俺にものすごい刺激を与えてくれた。
YouTubeからの聞き取り
チャンピオン様なのだから、自分のマイナスなことを話す必要も無いし、対戦相手である石森のことを適当に持ち上げて、「でも自分の方が上だ」的なことを言えば良いのに、敢えてこうした話を持ってくる。
そもそも、石森についても「アイツの方が上だ」と第三者目線でバッサリ自分を斬った上で、「ベルトがあるから上から目線で対戦ができる。それがベルトの価値」と他のレスラーが言えないようなことを平気で言ってくる。
これを潔さと呼んで良いのか、何と呼んで良いのか、ちょっと自分でも良く分からなくなってしまいましたが、これがデスペラードの言葉に耳を傾けたくなる秘密なのでしょう。
でも、やはり一番カッコいいのは、上のヒロム評を語っている時のデスペラードの雰囲気が「悔しい」とかネガティブな様子では無く「ほら、オレの同期はスゲーだろ」と言うオーラ。
自分と相手の立ち位置を正確に認めることができ、そして相手をひがむのでは無く、いずれ乗り越えようとするポジティブな姿勢が輝いて見えます。
自分もそう言う男でありたいです。
さてさて、今週末のタイトルマッチはどちらが勝っても名勝負になるでしょうが、やはりデスペラードが勝ってヒロムの復帰戦でタイトルマッチやってほしいですね。いや、二人の対戦は早過ぎるかな…。
