戦いのステージを後楽園ホールに移しての第二戦目。一戦目の大田区体育館大会の盛り上がりが素晴らしかっただけに、この二戦目も注目でしたが…。
鈴木みのるが再び沈黙
第一戦目では久しぶりのコメントを出した鈴木みのるでしたが、この日は再び沈黙。燃える相手では無かったからでしょうか。永田・真壁は久しぶりの実戦と言うこともあったのかもしれないけど、一層の奮起を期待したいところです。
タイガーマスクは、病気明けと言うこともあってか、気合十分ですね。上村の若さ溢れる気迫のファイトに呼応しやすいこともあるのでしょう。
そして上村はいつ見てもイキがいい!
ただ、イキがいいだけでは無く、この試合でのドロップキックではジャンプまでのタメが効いてました。今まではロープに振ってすぐジャンプ!だったので、相手にかわされることが多かったですが、一呼吸タメを作っていることでドンピシャのタイミングで相手に当てられるようになったと思います。進化してますね。

そして、イキがいいヤングライオンが大好物のデスペラード(笑)。自身のフルコースでトドメを刺す辺りに、デスペラードらしい歪んだ愛情を感じます。
Empireの怒りのパフォーマンスは良かったが…
前日に天山の逆鱗に触れ、コテンパンにやられたEmpireの二人。今回は入場パフォーマンスもそこそこに超臨戦体制。そこまでは良かったが…。

オスプレイの、リミッター度外視の自由奔放なファイトは、一番の魅力であると同時に、超えてはいけない一線を踏み超えていく危険が常につきまとう。初めてヒドゥン・ブレードを出した飯伏戦でも、やり過ぎて本気の担架送りにしてしまった。
そして今回はレフリーへの過剰な暴行で、ノーコンテスト裁定。
お互いの感情剥き出しの戦いが期待感を最高潮に高めていったにも関わらず、あっけなく、しかも後味の悪い幕切れ。
お客さんのヒートを買い、テンコジ応援の声を集めると言う意味では作戦成功なのかもしれないが、オスプレイはそう言う役柄では無いと思う。
挙句に、オーカーンのバックステージコメントがひどすぎる。
怒っているのは一応伝わるけど、長いし代読だし表現の仕方が小学生の喧嘩レベル。「そっちが1000倍返しなら、こっちは10000倍返しだ!」とか、聞いててガックリ来る。オーカーンなら、怒りの感情はリング上で、戦う姿で表現できると思うので、そちらを期待したい。
本間がまだまだ行く!
このシリーズは本間がアツい!

内藤がバックステージコメントで言うように、内藤が引き出しているのは確かだが、自分の限界を超えて突き抜けようとする気迫が体全体からにじみ出ている。
ロスインゴならではの、スピード感溢れる連携からのジャックナイフでピンフォールとなったが、「はいはい、これで決まりね」と言うものではなく、「あ〜、本間惜しかったなぁ」と言う気持ちにさせられる。
首の大事故で無理はさせられないと言うことはあるでしょうけど、内藤とトコトンぶつかり合うシングルを魅せて欲しいです。
全員噛み合わないメイン
エアギターの締めは安定感がありますね。NJPWphileも学生時代にギターをやっていましたが、ワトのギターを弾く仕草は経験者じゃないと出せない上手さがあります。そして、飯伏の両手弾きは「お前はマイケル・アンジェロかスティーブ・ヴァイか!」ってツッコミたくなる新鮮さがありましたね。
…って、求めていることはそうじゃない!
飯伏とSANADAは、お互いの手の内を出したくないのか、いつものムーブに終始して迫力が無く、棚橋は鷹木のアツいメッセージに応えることができず、鷹木が空回ってる。ワトは迷いのためか、自分自身が既に空回ってる。
そんな中、BUSHIがワトの良いところを引き出そうと安定のパフォーマンスを魅せている。ワトも必死にもがいているのが伝わってくる。
試合終盤、テキサスクローバーでBUSHIにトドメを刺そうとする棚橋に対して、強引にカットしようとする鷹木。その鷹木を止めようと場外から飛び出すワト。ギョッとした感じで一瞬止まった鷹木に対し、距離感が合わなかったためか2段打ちのようになったワト。
見た目はワトが失敗してコケたようにも見えるが、瞬時に判断して動作を切り替えて行くワトの身体能力の高さは、ルチャで鍛えてきたことを思い出させる。この辺り、もっと表現できれば突き抜けるのに…。
とは言え、ワトのバックステージコメントも、相変わらず小学生のケンカレベル…。でも「マイクが苦手」と言っているSHOも、最近は朴訥な語り口ながらも自信を持ってアピールするようになり、安心して見られるようになったので、やはり経験がモノを言うスキルなのでしょう。とにかく続けていって欲しいです。
1.30に向けての前哨戦も、もうすぐ終盤。「あ〜、会場に行っておけば良かったかな〜」と思わせるような激しいバトルを期待したいですね。