G1も中盤に入り、少し中だるみ感もあるのかと思いきや、激しい攻防が見られる良い大会でしたね!
ヒロムはペースが掴めず…
大会が始まる前は正直この試合だけが楽しみでしたが、蓋を開けてみたら終始KENTAペースで、ヒロムらしさが余り見られませんでしたね。
試合終盤に、とってつけたかのようなヒールらしさを見せたKENTAでしたが、基本的にはバチバチの試合を見せていました。New Japan Cupでの石井戦で勝ったように、ヒロムの技が軽かったり効かないと言うことは無いと思いますが、KENTAが上手くヒロムをいなしたと言うことでしょう。
次節は再びの石井戦。ヒロムがどんな戦いを見せていくのか?石井としては勝敗度外視で、内容とインパクトで勝負してくるでしょう。どんなインパクトを残せるのか?ヒロムにとっては試練の試合となりそうです。
タンガ・ロアは可能性を見せた!飯伏は心配…
飯伏がタンガ・ロアの良さを引き出した、と言う言い方もできますが、飯伏の悪い意味での粗さが目立ちましたね。
リバースのフランケンシュタイナーがすっぽ抜けたり、投げようとしてバランスを崩したり、いつものキレが飯伏には無かったように見えました。その一方でタンガ・ロアは跳躍力とバネの強さを見せつけたその場飛びムーンサルトを披露したり、あの体格からは信じられないリバースのフランケンシュタイナーを見せたり、今後の可能性を期待させる戦いぶりでした。
そして愛弟子を力強い視線で見つめるだけの邪道も好印象でしたね。時折アドバイスを送ったり、応援することはあっても試合には全く介入しないG1らしい一戦でした。
飯伏は残りの公式戦はオーカーン戦とKENTA戦を残していますが、仮に全勝したとしてもザックとの直接対決には負けているので自力優勝の可能性は無くなっています。オーカーン戦が今後の鍵となりそうです。
ザックが受けのプロレスを見せた
一方的な試合で終わるかと思ったこのカード。裕二郎のアマレス仕込みの引きの強さが、ザックを自由にさせず意外な相性の良さを見せていましたね。ただザックも強者として乗り越えなければならない受けの強さを見せていました。
相手を掴んで投げるのか?相手を掴んで関節を決めるのか?のこの勝負。ザックがだいぶ投げられる場面が見られましたがスカすことなく全て受け切り、最後は一瞬の複合関節技で勝利。一見、シーソーゲームでどちらが勝つか分からないところまで裕二郎が追い込んでいるように見えましたが、結果はザックの手のひらの上だったと言うことでしょうか。ザックのAブロック優勝に向けて盤石な再スタートとなりました。
同じ土俵に乗らなければどうと言うことはない
この試合がセミと言うのは現チャンピオンの鷹木に敬意を評してと言うことでしょうけど、前の2試合が意外に噛み合っていたので、ちょっと残念でしたね。
矢野の土俵に立つと見せかけて、結局は鷹木ペースで安心安全の勝利。もっとレスリングをして鷹木を撹乱して欲しかったですが、これも矢野らしさだったのでしょう。
オーカーンが引き出しを開けてきた
勝ち星には恵まれないとは言え、オーカーンが相手の土俵で勝負する力強さを見せ、今回も名勝負となりました。
どちらが勝ってもおかしくないシーソーゲーム。オーカーンがエリミネーターにこだわったことでその隙を石井が上手く突いたとも言えそうです。
良い意味で変態的なザックの関節技とは異なり、シンプルかつ力強い関節技を見せてきたオーカーン。強さだけがプロレスでは無いけど、分かりやすく結果を求めるのであればもっと相手を追い込む畳み掛けが必要かもしれません。
とは言え、不満な試合の時は「それまでの攻防は何だったんだ!?」と思わせるかのようにスタスタと帰って何もコメントしない石井が、今回の試合では勝者とは思えないグッタリとした様子で、試合後も饒舌なコメント。これだけをとってもオーカーンのこの試合が素晴らしかったことが伝わってきます。
さて、本日はBブロック。
EVILは棚橋を攻略して、オカダ、ジェフ・コブの追走を続けることができるのか?
タイチはオカダとの戦いで、この石井・オーカーン戦を上回るバチバチの戦いを見せていくことができるのか?
Aブロックと比べて怪我人が多い印象があるBブロック。本来であれば好カードの連続なのに100%の戦いが見られなさそうなことが心配ですが、各選手の復活を期待したいところですね!