石井の恩返し

うがった見方をするのであれば、昨晩のNEVER6人タッグタイトルマッチは「一度もIWGPのベルト巻いていない連中」 vs 「既に最盛期を過ぎたお荷物ベテラン勢」と言うこともできる。

しかしながら、これだけの迫力とアツい想い、感動を届ける試合ができることが、やはりプロレスの素晴らしさであるし、それに最も貢献したのが今回は石井であり、その想いに応えた第三世代の面々と言えるでしょう。

とは言え(笑)、今回の大会はメインイベントだけにフォーカスするのは勿体無い神回でした。

ヤングライオンたちもアツかった!

まずは、ヤングライオンたちのIWGP世界ヘビータイトルホルダーと次期挑戦者とのシングル対決。海外遠征をすることよりも遥かに良い経験になったであろう貴重な試合。

Photo by NJPWphile

まず、辻は飯伏との対戦。オカダ戦に比べれば遥かに前に出た感がある辻。ゴリースペシャルは不発だったけど、強力な破壊力があるスピア等、自分の良さをアピールできたと思います。

ただ、序盤の展開がいつも受け身と言うか、何も仕掛けることができず試合のテンポが悪い。上村と違ってレスリングをやっていなかったから、どのように進めたら良いのか分からないのか、それとも上村やゲイブと練習をしている時は常に彼らがイニシアティブを取って攻めてくるから受け身が通常パターンなのか?

そして飯伏は上村戦同様に、キツい角度の片エビ固めでフィニッシュ。そして今回も勝ち名乗りを受けずに爽やかに去っていく。本隊の次期リーダーとしての自覚なのか?部活のエースの先輩感がスゴいですね。

一方の上村は序盤から果敢にレスリングを仕掛ける。そしてショルダータックル合戦では「オマエが来い!」と鷹木に言い放った後に、改めて強めの言い方で「オ・マ・エ・が!来い!」と鷹木に言われる上村。自分だったらチャンピオンにこんな風に言われたら素直に従ってしまいそうですが(笑)、一瞬の躊躇があったのちに、「オマエが来い!」と改めて言い返す上村。このメンタルの強さが素晴らしい。

最後はパンピングボンバーでトドメを刺されるも、まだ負けてないと言わんばかりに食い下がる上村。口の中が切れてるのもいつもの光景のように見える。癖になると余り良くないが、それだけ激しい攻防だったのでしょう。これからが本当に楽しみな選手です。

ジュニアヘビー選手権もかなり面白い

ジュニアヘビーの最終前哨戦も見応えがありましたね。

Photo by NJPWphile

圧巻はYes Lockを仕掛けた石森の技を、そのままマフラーホールドで返したデスペラードがヌメロ・ドスに移行しようとした時にそのまま起き上がって石森が脱出。お互いの必殺技が綺麗にかわされた瞬間でした。

特に石森がマフラーホールドから脱出できたのは、石森の腹筋の力と背の低さでかわすことができたのでしょう。石森が軽量だからデスペラードも立ったまま持ち堪えることができたこともあります。これでどちらもこの技で仕留めるには、相手のスタミナをかなり奪ってからじゃないと決まらないと分かったのでしょう。

ブレードランナーをひっくり返すとGTR、あるいはスカルエンドに入る前の体勢等、技の相性がありますが、この二人の場合はその駆け引きが面白くなりそうです。特にマフラーホールドはほぼ失敗だったにも関わらず、その直後珍しく石森が足を引きずる姿を見せており、デスペラードの膝攻めは有効そうです。

そして石森はヒールユニットに入っているものの、戦う姿勢はベビーそのもの。その一方で、ヒールの戦い方に長けているデスペラードは、場外戦やレフリーのブラインドをいかに上手く使うかも勝利のカギとなりそうです。

どちらが勝っても面白い好ゲームとなりますね。

まだ前哨戦なのにだいぶ長くなってしまいましたので(笑)、次ページに続きます。

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