石井の恩返し

石井が振り切った

このチャンピオンチームの戦い方は以前のブログに書いていますが、簡単に振り返ると、「石井が潰れ役として相手のポイントゲッターと相討ち状態になる」「後藤が比較的スタミナを温存しつつ、縦横無尽に攻撃」「YOSHI-HASHIが締める」が勝ちパターンです。

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ただ、今回の石井は永田を潰すだけで無く、小島も天山も全員を潰しに行きましたね。昨日書いたように、もし永田だけを潰して小島がそのまま温存されるようであれば、小島の剛腕ラリアットが炸裂していた可能性が高かったように思いますが、そうなりませんでした。

前日にあれだけ永田と壮絶な戦いを繰り広げていたにも関わらず良くスタミナが残っていたな、と言う感じですが、終わった後のグッタリした様子が、タイトルマッチのでの繰り返された壮絶な戦いにも現れていたのでしょう。

あるいは、「一人世代間闘争」として、全ての第三世代に対して恩返しをしたかったのかもしれません。

10年以上前の永田とのシングル戦が公式YouTubeに上がっていましたのでご紹介します。まだ石井の髪の毛が残っていた頃ですが、当時から石井の気迫みなぎる戦いがご覧頂けます。

小島が気負い過ぎたか

その一方で、前日のシングル3連戦で唯一の白星を挙げた小島。コンディションの良さもあり、今回のキーとなるべき選手だったと思いますが、さすがに気負い過ぎた感は否めません。サッカーで言えば、今回小島はセンターフォワードとして狙うべきチャンスを虎視眈々と待ち、そしてフィニッシュに繋げれば良かったのですが、昨晩の小島はフォワードもやり、ディフェンスもやり、中盤も守ると言う八面六臂の活躍ぶり。

これでスタミナが保てば「エースで4番」の大活躍だったのでしょうけど、前日の白熱の試合もあり、そこまで耐え切ることができずに、最後は自分がピンフォールされる結果に。

特に永田が石井の猛攻に遭い、最後にラリアットを食らうと言う場面でも、いち早くリングに上がった小島が永田を押しのけて自分が代わりにそのラリアットを食らうと言う「昭和のマンガか!」と言いたくなる、ある種感動の場面。正直やる意味は無かったと思うけど、小島の心意気やこの試合にかける意気込みが伝わってくる場面でした。

天山の咆哮

最近はセコンド業務中心の天山。やはり往年の動きでは無かったものの、圧巻だったのはYOSHI-HASHIの水平チョップを受け続ける場面。「技を掛けたり動き回ってカットすることはできなくても、相手の技を受けることはできる!」と言わんばかりに、何度も水平チョップを受けても咆哮をしつつ耐え続ける天山。自分の気持ちに喝を入れる意図もあったのかもしれないし、「自分たちの覚悟はそんなものでは無い!」と言いたかったのか。

最近では見ることができなかった天山の力強さを、この一瞬でまざまざと感じることができました。

握手を求める石井

そして、この日一番の感動の場面はもちろんこちらですよね。

試合終了後に石井が第三世代たちに歩み寄る。新日本プロレスワールドでは全ての言葉は聞こえなかったですが、おそらく石井は「オマエら、まだまだやれるじゃねえか」と言って自分から握手を求める。永田が一瞬唇がワナワナ震えた時には、自分は既に泣いていました(笑)。

そして全員と握手。

他の選手であれば「好感度を上げるための茶番」と見えなくも無い、若干わざとらしいこの場面も、石井なら例えカメラが回っていなくてもやっていたことでしょう。

誰かが辞めるとなった時は、大体「まだまだやれんだろ!」と喧嘩を吹っ掛ける石井。石井自身もそろそろ引退が徐々に視野に入ってくる年代になってきて、そうした気持ちが直に伝わるようになってきたのか、それとも自分が世話になった人たちへの恩返しをしているのか、石井がいる限りそうした昭和な感覚はこれからも残っていくのでしょう。

石井の壁の役目も

そして先輩たちだけでなく、後輩の壁役にもなってきた石井。この感動の名場面に割って入ってきたのがEVIL。ロスインゴを裏切ってIWGPのベルトを巻いたEVILが今さら石井超えをしなくても、とも思いますがそれだけ石井の存在がEVILにとっても大きく、乗り越えなければいけない壁だったのでしょう。

以前にEVILがIWGPのベルトを取った後に、次の対戦相手予想をしている中のトップに石井を書いていました。もし興味があったら読んでみてください(笑)

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EVILのインタビューで石井についてコメントしているリンクも記載しています↑

次は札幌大会でのジュニアヘビーのシングルタイトルとタッグタイトル。どちらも楽しみな一戦ですね!

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