RESURGENCE大会が予想以上に凄かった!

モクスリーがちょっと残念

Xは永田と言うのはある程度は想像できましたし、リスペクト感をもったタッグと言うのも良かったのですが、割とあっさり負けてしまったのは寂しかったですね。モクスリーが出ることの特別感が無かったような気がします。

そして、メインのUSヘビー選手権でリングサイドに陣取るも結局何もせずに引き上げ。アーチャーが棚橋のためにベルトを取ったことが見えてしまったのか。本来なら「そのUSヘビーのベルトを俺のものだ!」と試合終了後に乱入するためにリングサイドにいたのでしょうけど、試合がそんな気分にならなかったのでしょう。ちょっと残念でした。

オスプレイはStrongを主戦場に

ジェフ・コブやオーカーンがバチバチのファイトを繰り広げている中で、オスプレイのバットマンの悪役っぽいキャラが何となく合わなくなってきているようにも思いますが、割と似合っていると思いますのでこれからも続けて行って欲しいですね。

とは言えG1には出場せずに、アメリカで出場していくことを宣言したオスプレイ。ジェイ・ホワイトやジュース・ロビンソンらとともにアメリカと日本で分断して興行をしていくと言うことなのでしょうか?気になるところです。

焼け野原にした石井!

以前に棚橋がPodcastで「石井さんのセミの試合が凄過ぎて、お客さんがみんなその試合で満足して焼け野原状態にしてしまうのが脅威。メインの自分の試合が盛り上がらないと心配になる」と言う主旨のことを話していましたが、今回正にそんな状況でしたね。

石井よりも遥かに背が高く、身体能力にも優れるムース。元NFLと言う肩書きも相待って序盤のショルダータックルにはびくともしない。とは言え、こうした選手はレスリング技術で翻弄しつつ、サブミッションでねちっこく攻めていけば簡単にギブアップするのが通例。

しかし、石井は自分のスタイルを貫いた上で、あくまで相手の土俵で戦う姿勢を見せる。

背が高く打ちにくいエルボー。全く倒れないショルダータックル。そして身体能力の高さから意外な飛び技を見せてくるムースに対して、防戦一方の石井。しかし、ここでど根性を見せるのが石井の真骨頂。倒れても倒れても起き上がる石井に驚愕するムース。投げっ放しジャーマンを瞬時に立ち上がり、カウント1で返す石井に呼応するかのように、攻め疲れが見えてきたムースもカウント1で返していく。力強さを誇示し、あっさりサラッとした攻めを見せてくるこの選手相手に、ダブルノックダウンが見られるとは思いませんでした。さすが名勝負製造機。

そして最後は、今まで持ち上がる気配すら無かった垂直落下式ブレンバスターで、石井が見事に終止符を打つ。

石井はこう言う典型的なアメリカンは好きでは無いのか、スタスタと先に帰っていく。それでも見ている側が「敗れたムースもあっぱれ!」と言う気持ちになれたのは、アメリカンヒーローを気取っていたムースが、最後は石井の土俵で感情剥き出しにして戦ったからでしょう。こうしたタイプはWWEの方が向いているのかもしれないけど、石井を倒すためだけに新日本プロレスのリングに上がり、新日本のプロレスを展開できるようになったら、激アツの試合をしてくれそうな気がします。

ジェイはどう動いていくのか?

直前の試合をモニターで見ているかは分かりませんが、やりにくかったことでしょう。

同期同士の対決。一方的に負け続けたデビッド・フィンレー。満を持してのタイトル挑戦。激アツのストーリーが凝縮されているにも関わらず、前の試合が凄過ぎて物足りない。金的などの展開もあったが最後はブレードランナー一閃。

「この刃を抜けば、いつでも決着がつけられるんだぞ!」と言う不気味さの演出にはなったと思うが、フィンレーにはもう少し意地を見せてもらいたかった。

そして名乗りを上げる石井。

ジェイは了承しなかった、と言うよりいかに自分がスゴイのか!と言うことだけをマイクアピールして終わったのは、石井に対する嫉妬と試合内容で負けたとの自覚と屈辱がないまぜになっていたからでしょう。そのことをジェイの目を見て石井は確信したからこそ、あっさり引き上げたのだと思います。

ジェイにとって、もう外道は不要な存在と思っていましたが、これからどうなっていくのか?アメリカで一人でやっていくことが試されています。

エースの高揚感

分かりやすいベビーとヒールの戦いは、分かりやすく棚橋の勝利。

仮面ライダーなのか、ウルトラマンなのか、水戸黄門なのかは分かりませんが、枠組みの中で一方的にやられる棚橋が安心の大逆転勝利。

試合後のマイクで棚橋へのリスペクトを語り、AEWにも来てほしいとラブコールを送るアーチャー。これにはリングサイドでビール片手に陣取っていたモクスリーも白けたのでしょう。何もなくスタスタと引き上げる。アーチャーは棚橋のためにテキサスデスマッチを制してモクスリーからベルトを奪ったのか?と思わせるストーリーと試合展開。

でも、コロナ禍で色んなストレスを抱えている多くの人たちにとってはこれで良かったのだと思います。目の肥えた人には「何だかなー」と映った光景かもしれませんが、少なくとも「モヤっ」とした気持ちで帰路につくことは無かったと思います。

アメリカ大会で感じる日本のヒールの器の小ささ

クレイトスやヒクレオ、ムース、そしてアーチャーと言ったどデカいレスラーが縦横無尽に大暴れする。もちろん凶器を使うことはあっても、基本的には真っ向勝負で、そうした意味では清々しく汚いところが無い海外のヒールレスラー。シンプルではあるが十二分に脅威と恐怖を感じさせ、ヒールとしての大きな器を感じる。それが故に打ち破るベビーフェースが大きく輝くし、逆にヒールが勝った場合はその圧倒的なパワーにスカッとする。

日本のヒールはいつからこんなに器が小さくなってしまったのだろうか。

金的からの勝利。後ろから襲撃。スカすことが中心の試合運び。去年の神宮で内藤がEVILに勝った時は多少溜飲の下がる思いはあったにせよ、ヒールが勝った場合はモヤっと感でしかない。ヒールに乗れない。

いち早く有観客大会を開けるようになったアメリカ大会は、オスプレイの参戦や他団体との交流もあり、ますます充実していくことでしょう。その一方で日本の大会は、G1にジェイ・ホワイトや盛り上げ上手のジュース、サプライズのトム・ローラーらが参戦することはほぼ絶望的であり、スケールがどんどんと小さくなっていきそうで怖いです。

アメリカ大会が盛り上がったことは嬉しいことではありますが、日本で開催されるプロレスが、色んな意味でどんどん縮小されていくのは厳しいですね。市場としてはもちろん海外の方が大きいのでしょうが、現時点の新日本プロレスの規模で言えば日本の顧客は海外の4倍程度あると想定されます(KOPWのTwitter投票数より想定)。

せっかく盛り上がってきたプロレスの火が消えることが無いように祈っています。

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