柴田とEVILの復活劇の意味は?

WK

1.4は現地観戦、そして年始仕事始めでバタバタしていますが、最大のビッグイベントである東京ドーム大会を少しずつ振り返っていこうと思います。

まずは、この二人の復活劇。今となっては真逆のファイトスタイルの二人が、東京ドームで同時に復活した意味があるのかどうかを振り返ってみようと思います。

2022年もトーチャンズの舞台は用意されている!?

コロナ禍で先行き不透明なこの時代。そんな現実を振り払いたいために見ているエンタメの世界にまで「イラッ」としたり「モヤッ」としたりはしたく無い、と思う人は大勢いることでしょう。コロナ前くらいの、一番新日本プロレスが盛り上がっている時にファンになった人たちは、特にそうでしょう。

そんなEVILが、二冠を失った後は大した実績もなく失速。そしてNEVER6人タッグベルトを奪い取った次はジェイ・ホワイトから勝ち取ったNEVERのベルトを石井から巻き上げて、いよいよベルト戦線に復活。

Photo by NJPWphile

最近ファンになった人の話を聞いてみると、「今のプロレスは面白くない」と言う。「古参のファンが団体を潰す」と言って、新規ファン獲得に主軸を置いていた新日本プロレスだが、結果的にはその新規ファン離れが進行しているのではないか?むしろ古参のファンが、今のコロナで苦しむ新日本プロレスを下支えしているように思えてならない。

相変わらずの、レフリーのブラインドを突いた武器の使用や金的による3カウント奪取。「悪いことをするな!」と言っている訳では無い。金的と言えば、矢野が新日本プロレスでは一番の使い手だし、鈴木軍も反則を使っていない訳では無い。ハッキリ言えばツマラナイのだ。

昨年のコロナ真っ只中で行われた東京ドーム大会より、少し感染者数が減ってきた今年の方が1割ほど観客が少なくなっていることが、その証明でもあるでしょう。

でも、柴田の復活劇を見てたら、そうでは無い気がしてきました。

4年振りの大復活劇

2017年のNew Japan Cupのオカダとの決勝戦で敗れた柴田は、素人目に見ても尋常では無い様子で、フラフラしながら何とか控室に戻ったところで倒れ、そのまま長期離脱。4年振りに東京ドームの花道に現れたその姿だけで、涙が止まりませんでした。

Photo by NJPWphile

今の新日本プロレスとは全く異質の世界。飛んだり跳ねたり派手な技を繰り広げなくても、師匠と弟子がゴツゴツとぶつかり合うその姿は、感動が半分とやはり心配が半分。

東京ドームの18列目では細かな表情は見えなかったのでハッキリしたことは分かりませんでしたが、自分自身の復活への気迫と弟子を引っ張り上げようとする想いと、そして師匠の復活を静かに喜びその想いに応えようとする弟子の気持ちは、そんな遠くから見える姿からも十分に感じ取ることができました。

「新日本プロレスは柴田と言うオジサンに甘い」と言うファンの言葉も時折、SNS等で目にします。最近の派手で華やかプロレスが好きなファンの人たちにとってはツマラナイ試合だったかもしれませんが、プロレスは技の応酬であると同時にお互いの気迫や気持ちを魅せるものだと思っています。

光が輝いていない

ヒロムとデスペラードの戦いが面白いのは「光が輝けば、影が濃くなる」を体現しているからだと思っています。ベビーフェース側の光が輝きを見せていないから、影が頑張らなければいけない。

結局、EVILたちは頑張っている。にも関わらず、光が頑張っていないから影が目立つ。

思えば、EVIL、裕二郎、SHO、全員それぞれに元々は真面目な人たち。合体技なんかは無いけど、あのスピード感がある動きの中で、大したアイコンタクトもせずにディック東郷も含めた地味な連携を見せていく様は、真面目にプロレスしていないと、とてもじゃないけど出来ない。

EVILたちが悪いのでは無い。EVILたちの”ヒールとして”の完成度が高くなっていて、迎え撃つ方が置いて行かれている。迎え撃つ方も、もっと振り切ってほしい。今の対戦相手は「反則されましたから、大人しく負けました」と言っているように見える。

残り少ないプロレス人生の中で柴田がトーチャンズと試合をする機会はあまり無いかと思いますが、もし戦うとしても反則に怯むことも無く、感情剥き出しにして圧倒していくんだろうと、今回の復活劇を見て思いました。そうして光が輝いていけば、EVILたちの影も濃くなっていく。それが新日本プロレスの盛り上がりにも繋がっていく。そう信じています。

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