3Kはゴールデンエースになれなかったのか?

WGS

昨日行われたメットライフドーム大会、当初想定していたよりは楽しめる大会となって良かったです。ただこのコロナ禍でも5,000人までは入場可能にも関わらず、実際は2,000人程度だったことは、やはり寂しかったですね。このコロナ禍でなかなか現地に行けないファンの方も多かったとは思いますが、あまり期待感も無かったのでしょうか…。

SHOはBullet Clubを選択

あー、結局そうしたんだって感じでしょうかね。

ヒールターンするにしても、SHOは総合格闘技的な要素や、普段の食事等から見るストイックさも魅力の一つだったので、金的劇場に入っていくのはちょっと残念に思いました。想像の斜め上と言うことでもなく、ある意味想定内ではありましたが、正直言うと余り想定したくなかった結果でした。

YOHが3Kの歴史を振り返る

完全に3Kのことをドブに捨ててしまったSHO。入場曲と入場VTRにもその様子が伺えました。その一方でYOHは3Kの歴史を振り返るような戦い方。

Photo by NJPWphile

序盤には、SHOが足を払って相手を倒して、YOHが横から倒れた相手の顔面に低空ドロップキックと言う、一連のムーブを一人でやるYOH。「初めての大ゲンカ」と言いながら、戦う切なさが伝わってきます。

しかし、今までのようなクリーンなファイトでは無くダーティーな試合運びを見せていくSHO。この時点でもう元の3Kに戻ることは期待できない状況でした。

試合中盤には、ジャンピングニーのやり合い。3Kにとってダブルのジャンピングニーを見せる場面は、相手にペースを握られて押し込まれている時のカウンター的な意味合いで使うことが多かったように思います。そしてその時は場外からYOHがロープ越しにするすると入ってきてSHOの背中を「ポンポン」と叩いて合図を出す。それまで一方的にやられていたSHOも気合を振り絞って繰り出すダブルのジャンピングニー。これでペースを掴んでいく。

YOHが長期離脱後に復活した時は、この場面でSHOがYOHを引っ張るような形でダブルのジャンピングニーを繰り出してました。お互いの気持ちが一緒になって起死回生を見せるこのムーブが、お互いを傷つける刃となって繰り出した瞬間は、少し涙が出ました。

お互いがリスペクトするゴールデンエース

同じユニットでの対決であり、かつてのタッグパートナー同士の対決であったこの日のメインイベント。3K対決のようなどんよりとした雰囲気ではなく、お互いのリスペクトが感じられる試合でした。

試合前から完全に泣き顔の飯伏と、もらい泣きを堪える棚橋。見てる方は既に泣いてましたけど(笑)。

試合自体は、それ程見るべきところがある訳では無いとは思いましたが、このお互いの気持ちの交錯する見えない部分こそが一番の見どころであり、他のスポーツや格闘技では成立し得ないプロレスの素晴らしいところだと思います!見にいったお客さんも多幸感や清々しさを感じて帰路につかれたことと思います。

「おかえり」

棚橋が言う「おかえり」には特別な意味があります。

一番は柴田が新日本プロレスを脱退し、出戻りのような形で帰ってきて、全く無視していた棚橋が、心の底から柴田を迎え入れることができた時に遂に発した名場面での一言ですね↓

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ここでそれを持ってくるか!(涙)

そして、バックステージコメントで感極まった棚橋。コロナでみんなが大変であることを理解した上で、閑散としたドームの風景を見た時に思わず溢れてしまった感情なのでしょう。ここまでの気持ちのこもったコメントを出せるのも、やはりプロレスだけが為せる技だと思います。勇気と希望を受け取ることができました!

SHOは別の選択はできなかったのか?

話を3Kに戻します。

ヤングライオン時代から二人を見て、応援してきたファンにとっては厳しい場面となってしまったことは否めませんが、このお互いがリスペクトするゴールデンエースのような関係性は作れなかったのでしょうか?

全てが綺麗事でなければいけないことは無いですし、陰があるから光が輝くのも理解しますが、SHOは安易な選択をしてしまったように思います。エンパイアに入るのではなくBullet Clubを選択したのは、後輩であるオーカーンが牛耳るエンパイアでは無く、ほぼ同期であるEVILと組めるBullet Clubの方が楽しそうだったのでしょうか?やはりプロレスも人間関係が重要なのでしょう。

エンパイアがベストな選択肢では無いのですが、やはりBullet Clubを選択したのは寂しいですね。

とは言え、石森のようなファイトスタイルはほぼベビーのようなタイプもいますし、SHO自身のプロレスの幅が広がることを考えると良いことなのかもしれません。いずれにしても、今後どんな戦いをお互いが見せていくことに注目ですね。

そして、この4人がHOUSE OF TORTUREとしてユニット的な動きをすることが、次のアクションにつながっていくと思っていますが、それは次の機会に書きたいと思います。

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