辻が残念!上村は及第点

ますますの盛り上がりを見せているヤングライオン5番勝負。今回は今までの対戦相手とはお互い少し意趣が異なる。どんな展開を見せていたのか?

上村は胸を借りて全て出し切った

大先輩である棚橋との対戦となった上村。武藤の流れを組むアメリカンプロレス系の棚橋に対し、藤波の系譜も時折見せつつもどちらかと言うとU系に近い感じもする上村。

棚橋が、辻の時と同様に相手の良さを引き出してくれたおかげで、今まで鈴木軍相手にはできなかったかんぬきスープレックスも決めて生き生きとしていた上村。

とは言え、結局棚橋の手の上で転がされていただけの試合。ヤングライオンらしいハツラツさは出ていたものの、ザック戦のような「あわや!」と言う場面も無く棚橋の懐の深さを知る結果となってしまった。

ただ、上村のバックステージコメントが面白い!

「棚橋弘至になりたい訳ではない」

この言葉が上村の進みたい道を象徴していると言っても良いでしょう。上村がヒールをやれそうな感じも無いのですが、どちらかと言うとレスリング寄りで格闘技寄りの路線を行くのでしょう。LA道場の柴田の下に付いたら覚醒しそうな感じもします。求道者のような姿勢が楽しみではありますが、どこまで追い求めることができるでしょうか?

辻は何もできなかった

上村とは対照的に、ある意味内藤以上の対戦相手とも言えるオカダ・カズチカとの対戦カードが組まれた辻は、全く何もできなかったと言って良いでしょう。

序盤スローペースで来るオカダに対して先制のドロップキックを仕掛けてペースを掴もうとするところは良かったのだが、その後のゲームプランは全く無かったのだろうか?

なぜ、いきなりボストンクラブに行ったのか?ここがポイントになったと思う。

せめて、ジャイアントスイングで放り投げた後にジャンピングボディプレスなどの一連の連続技で、オカダを場外エスケープさせるくらいには追い込んで欲しかった。

その後のオカダは辻の腰を攻める。エルボー合戦をかいくぐって後ろに回ってからの腰へのエルボーやボディプレスの多用。卍固めは多少お愛嬌のところもありつつ、闘病生活を頑張っているアントニオ猪木へのエールか。

ただ、「ボストンクラブをフィニッシャーに持ってくるなら、まず腰の一点集中攻撃をするでしょ?」と教えているかのような、ある意味オカダらしく無い攻撃であり、ある意味ヤングライオンへの愛情が垣間見れる。

しかも、その後の辻の攻めがマズイ。

「感情むき出し」と言えば聞こえは良いが、何の意味も無いエルボーの連続。辻はどうやってオカダに勝つつもりだったのかが全く見えない。自分の技を全て出し切ろうとしていた訳でも無い。

遂に痺れを切らしたのか、オカダは本気のドロップキックを出した後、レインメーカーを放つと見せかけてからの丸め込み。ここでも辻は悪あがきでジタバタする訳でも無く、あっさりピンフォール。

オカダに対してビビってしまったのか?試合が終わってホッとしたのか?と思わせてしまうような歯痒い試合。

これではオカダもさっさと帰ってしまうし、バックステージコメントも何も無いとなってしまう。

残り2番勝負はザックとオーカーン。兄弟子のようなオーカーンとは良い試合が出来そうだけど、ザックとはどんな戦いになるのか?上村との試合ではザックは上機嫌だっただけに、仮に不機嫌な状態で終わってしまったら上村との対比が如実に分かってしまう。

そもそもレスリング経験の浅い辻にとってザックはやりにくい相手。とは言えここで関節技をビビって縮こまって試合をしたら、また一方的な展開となってしまう。

辻にとっては、次のザック戦が本当の正念場となるでしょう。

ディック東郷がアツい!

石井の呼びかけに呼応する形で、ディック東郷が猛攻!

イリミネーションマッチと言うやりにくさはあったと思うけど、石井との直接対決を何度も見せていましたね。

そして最後は勢い余ってなのか、怨恨を深める意図なのか、レフリーの前での敢えてのスポイラーズチョーカーで石井をKO。今まではEVILがメインでディック東郷がサポートと言う感じだったけど、今回はEVILが自然とディック東郷のフォローに入るところがタッグチーム感があって良かったですね。

今回のNEVER6人タッグは石井とディック東郷を中心に回っていくのか?EVILは後藤を標的とするのか?今までは対戦相手がYOSHI-HASHIをいじることで対立軸を作ってきた6人タッグ。今回は違った雰囲気となりそうです。

6.22の後楽園ホール大会でのタイトルマッチまで、前哨戦はありますがワールドでの放映はありません。この試合が最後の見せ場と言っても過言では無いでしょう。どんな試合が展開されるのか?楽しみです。

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