投票が始まっていますKOPWの年内最終戦ですが、現時点でも矢野案が70%を超えて圧勝となる様子です。
初回のKOPWの投票でも初日が一番票が伸び、その後はあまり変わらなかったところを見ると、ここから変動することは無いでしょう。
初回は物珍しさ、ルール設定の妙などもあって、どの試合も国内だけで4万票、小島 vs デスペラード戦に至っては5万票を獲得していましたが、今回現時点では18,000票あまり…。だんだん盛り下がっていくと言うのはイベントとしてはマズいですし、残念ですね。
初回の様子は↓にまとめています。
ただ、今回矢野案は、ファレに言われて思いつきで言ったような感じもありますが、よくよく考察してみるとなかなか面白い戦略だなぁと気付きます。
矢野ルールの確認
以下の2パターンで勝者が決まります。
- ボディスラムをかけること
- 4本目のコーナーパッドを外すこと
決まるポイントが1つだけでは無くて、2つあることが戦略性を高めていますね。
4本目のコーナーパッドを外すと言うことは?
前のブログでも書きましたが、3本目を相手に外させる必要があります。もしくは自分が3本目を外して、すぐに4本目を外すことが必要です。
プロレスルールにおいて、相手にコーナーパッドを外させるように持っていくことは、事実上あり得ないです。2本目まではすぐに外して、3本目と4本目を残した睨み合いとなってしまうでしょう。このままでは時間切れ引き分けとなってファレに不利かと思いきや、今回KOPWは時間無制限1本勝負となりましたので、引き分け狙いの戦略は使えません。
ファレのベストな戦略は?
では、ファレにとっての有利な戦略は何でしょう。ファレはコーナパッド外し大会には参加しないことです。自分が圧倒的に有利であるボディスラムをただ狙えば良いです。
この場合、ファレがコーナーパッドを外すことは無いですから、全てのコーナーパッドを矢野が外しにかかるのでしょう。なんならファレは矢野の外したコーナーパッドを結び直しても良いです。
矢野が3本目を外した時だけ、すぐに4本目を外せるようにしておけば良いのです。
じゃあ、矢野は初めから不利?
ボディスラムマッチをファレから提唱された瞬間から、既に矢野にとっては不利な状況です(笑)。ファレはバンバン投げることができるのに、矢野は普通にやってもファレを投げることは難しいのですから…。
チャンピオンですから、ファレの提唱するルールとは全く異なる、例えば丸め込み合戦オンリーとか、アマレスルール縛りとかを提唱すれば、矢野が有利になるかもしれませんが、投票で自分のルールが選ばれるとは限りません。もしファレのルールが採用されたら、矢野の勝ち目はほぼ無いでしょう。
そこで、ファレの案に乗っかりつつ、自分が少しでも有利になり得る案を提唱することが、投票でファレ案が採用されるリスクも軽減できる、一石二鳥の戦略です。
では、矢野にとって何が有利なのか?
ボディスラムをやらなくても、ただコーナーパッドを外せば良い、と言うこともありますが、KOPWチャンピオンの矢野にとっては、それは本質では無いでしょう。
先ほど書いた通り、3本目を外した瞬間から両者とも4本目のコーナーパッドを狙いにいきます。もちろん状況によってはファレは4本目を狙うより、矢野を捕まえてボディスラムを仕掛けた方が良いこともあるでしょうが、3本目を外した瞬間に4本目に突進する2人の様が容易に予想できます。
そこでの矢野のベストは、向かって来るファレの突進力を利用してボディスラムに投げることです。
ファレが豪快に投げ飛ばされる、浅見レフリーが大きくバウンドする(笑)、の光景が見られた時に、初めて矢野はKOPWを制したと言えるでしょう。
でも、この試合ではファレはKOされた訳でも、場外でぐるぐる巻きにされている訳でも無いので(たぶん…)、怒り狂ったファレが矢野を捕まえて、またKOPWトロフィーが破壊されるのは間違えないでしょう。新しいちゃんとしたトロフィーを作ってあげて欲しいですね(笑)。